2012/11/25

J1第33節 アウェー 仙台戦

残留に僅かな望み

サッカーJ1第33節 ベガルタ仙台×アルビレックス新潟は11月24日、ユアテックスタジアム仙台で行われました。
新潟は前節退場になったDF村上が出場停止で、代わっては坪内秀介が入りました。

新潟はJ1残留のために勝って他試合の結果を待つしかありません。一方の仙台はこの試合で敗れ、他会場の広島が勝利すれば優勝の夢が消えます。互いに負けられない、否、勝つしかない試合です。

寒い日でしたが、アウェーゴール裏には降格する新潟を見たくないサポーターが大勢詰めかけ選手を後押ししました。

試合は序盤、仙台が猛攻を仕掛けてきますが、新潟DFは鉄壁の壁を作り最後のところで仕事をさせません。

前半、5分には相手が強烈なシュートを放ちますが、ゴールポストに救われました。
新潟もシュートを放つもののクリアされてしまいます。

しかし、前半17分、右サイドからミシェウが相手のちょっとした隙をついたスルーパスを出すと、オーバーラップからそれを受けた三門雄大が中央へ折り返します。するとファーサイドから走り込んだキム・ジンスが右足を振り抜きます。ボールはライナーとなって枠の上部へ突き刺さりGOOOAL!! 新潟が敵地で貴重な先制です!

これで仙台には焦りが出ます。必死に反撃を試みますが、シュート精度が悪くゴールを奪えません。

前半は新潟が1点のアドバンテッジを持って後半に臨みました。

後半は手に汗握る攻防となりました。

仙台は次々と新潟ゴールに襲いかかります。しかし、ボールが枠を外れたり、GK黒河貴矢のファインセーブもあったりで、新潟は得点を許しません。

後半31分、新潟はドリブルで独走したブルーノ・ロペスが相手GKと1対1になり強烈なシュートを放ちますが、これはゴールポストを叩いてしまいます。昨年のロペスならこんなことはありませんでした。これが、今年の新潟の象徴かもしれません。

後半40分、またもやロペス。PA内へ切り込んだところで相手選手に引き倒されます。線審はすかさず旗を挙げますが主審がこれを無視。プレーは続行されました。
激怒した新潟の柳下監督が主審に猛抗議をすると、退席処分が下されてしまいました。

アディショナルタイムは何と6分の表示です。

とにかく守り抜きたい新潟は相手陣営へボールを持ち込むとコーナーキープするなど時間を稼ぎます。45+4分には大井健太郎を投入し、しっかり守りきった新潟が勝利しました。

同時に行われていた広島×C大阪で広島が勝利したため、広島の優勝が決まりました。

一方、残留争いではG大阪が引き分け、神戸が敗れ、大宮が勝ったため、「降格枠」2つは最終節に持ち越しになりました。

最終節、新潟は勝利が必須条件ですが、その上でガンバ、神戸が引き分け以下ならJ2降格を免れます。

最後まで自らの力を信じ闘ってほしいと思いますし、サポーターとしてもできるだけ現地に結集し、選手を後押しをしていきましょう。

2012/11/18

J1第32節 ホーム 川崎戦

断崖絶壁

サッカーJ1第32節、アルビレックス新潟×川崎フロンターレは11月17日、雨の降りしきる東北電力ビッグスワンスタジアムで行われました。
新潟はJ1に昇格してから川崎にはホームで1度も負けたことがありません。「不敗神話」を作りつつあります。

そんな新潟は序盤から攻勢に出ます。
ボール支配率では川崎がやや上回るものの、果敢に川崎ゴールに襲いかかります。キム・ジンスも攻め上がり、ブルーノ・ロペス三門雄大もシュートを放ち、前半終了間際の43分にはミシェウが強烈にシュートしますが、相手GPにブロックされてしまいました。
両チームとも得点を奪えないまま、後半に入りました。

後半も新潟の攻撃と守備が目立ち、あとは得点するだけとう流れでした。しかし、どうしてもゴールをこじ開けることができません。

後半20分、村上佑介がこの日2枚目のイェーローカードで退場し、1人少なくなると、川崎が盛り返す場面も見られました。

とにかく得点を奪えないまま、後半アディショナルタイムに突入しました。
アディショナルタイムは5分という長い時間です。

しかし、その5分も消化しようとするまさにその時、川崎に先制されてしまいました。 新潟 0-1 川崎
そしてタイムアップのホイッスルが鳴り、新潟は大切な試合、しかも相手が「お得意様」の川崎という試合を落とし、あとは降格候補の他チームの結果を待ちました。

降格候補のガンバ、神戸、大宮は今日勝ち、新潟は差を広げられてしまいました。

次節、新潟が引き分け以下だと降格が決まります。とにかく勝つしかありません。相手は優勝争いを演じているベガルタ仙台です。

既にアウェーゴール裏のチケットは完売です。

最後の最後まで諦めず応援しましょう。

2012/11/15

W杯ヨーロッパ予選11月14日の結果

ヒーリー、劇的同点弾

北アイルランド 1-1 アゼルバイジャン

北アイルランドはホームにアゼルバイジャンを迎えました。
序盤、北アイルランドが攻め込みますが、決定的なチャンスを生かせません。すると前半5分、ゴール前約20mからの相手シュートが決まってしまい、早々に失点します。
その後も反撃しようとする北アイルランドですが、相手の守備を崩せず、1点ビハインドで後半に入りました。
後半もペースは掴むのですが、攻め入ることができず、90分を経過しました。アディショナルタイムは何と6分です。
何とか打開したい北アイルランドはその6分ギリギリでFKのチャンスを得ると、これを途中出場のヒーリーが蹴りゴールネットを揺らします。
土壇場で同点に追い着くと、これがラストプレーで、北アイルランドが何とか引き分けに持ち込みました。
本来なら勝っておくべき相手だったと思いますが、最後まで粘ってとにかく勝ち点をもぎ取ったことは評価に価すると思います。

この日に行われたこの他のヨーロッパ予選はグループHの1試合だけでした。

2012/11/08

J1第31節 アウェー 清水戦

貴重な勝ち点3

サッカーJ1第31節 清水エスパルス×アルビレックス新潟は11月7日、アウトソーシングスタジアムで行われました。
清水はまだ優勝を狙える位置に付けていますが新潟は降格がヒシヒシと迫ってくる状況で、どちらにとっても勝利しか頭にない戦いです。

平日の夜ですが、新潟からのサポーターも大挙してアウェーゴール裏に陣取り、声援を送りました。

立冬をそのまま表したような寒いこの日は西北西からの風が強く吹き、特に新潟の選手たちはボールコントロールに手間取ります。

前半は圧倒的に清水のゲームで、新潟にとってはほとんどの時間帯を新潟陣内での守備に費やされました。
わずかに得たセットプレーのチャンスにもボールがつながる気配が全くみられず、いつ失点してもおかしくない状況でした。
しかし、若い清水といえども先日のナビスコ杯決勝戦の疲れがあるのか、最後のところで精度を欠きゴールに至らず、また、GK黒河を始めとする守備陣も踏ん張り、前半を無得点ながら無失点に抑え後半につなぎました。

後半、新潟は風上から風下へ攻めることになりますが、前半よりも風はやや弱まり、ボールコントロールが定まってきました。ただ、敵陣へ攻め入っても最後のところでシュートに至りません。何か萎縮してしまっているような感じさえうけます。

そんな重い空気の中、後半14分にCKを得た新潟はアラン・ミネイロが蹴ったボールをゴール前でブルーノ・ロペスと相手選手が競り合い、こぼれたところに飛び込んできた石川直樹が頭で合わせると、ボールはゴールポストに当たりながらゴールネットを揺らし、GOOOAL!! 新潟、待望の先制!ゴール裏は大歓声に包まれました。清水 0-1 新潟
数少ないチャンスで得た貴重な得点です。しかし、ここで油断してはいけません。相手は好調な清水です。

さらに新潟はたたみかけますが、清水も攻めに転じ、両チームの攻防が続きます。

残り15分を切ったあたりから、それまで動かなかった新潟ベンチはアラン・ミネイロに代えて藤田征也を送り、後半40分にはミシェウに代えて鈴木武蔵を投入するなど追加点を狙います。しかしなかなか追加点を奪えません。

終了間際にはゴールした石川に代えて大井健太郎を送って清水の最後のあがきを封じ、貴重な先制点を守りました。

残留争いを続けているガンバ大阪は粘って引き分けに持ち込んだため、勝ち点でガンバを追い抜くことはできず、新潟は得失点差でまだ17位のままです。大宮もしぶとく引き分け、なんとか残留が見えてきたようです。一方、神戸がこの日敗れ、再び降格候補に躍り(笑)出ました。

いずれにせよ、新潟としては毎回落とせない試合が続きます。相手チームの勝敗にもよりますが、自らが勝つことでJ1残留に向けて前進してほしいと思います。

サポーターとしても諦めずに応援を続けましょう。

2012/11/01

ケヴィン・バリ

 自由のために命を賭して

毎年11月1日になると私が思いを馳せるのがケヴィン・バリ(Kevin Barry)です。

以前にも2回ほど記事にしています。

今から110年前の1902年、ダブリンに生まれたケヴィン・バリユニヴァーシティ・カレッジ・ダブリンの医学生として勉学に励み、またラグビーの選手でもありました。

当時、英国の強権に喘いでいたアイルランドでは1916年のダブリン蜂起が英国によって弾圧された後も独立機運は一向に静まりませんでした。

そんな中でケヴィン・バリは同志とともに当時アイルランドに圧政を敷いていた英国の軍隊を待ち伏せし、2人を射殺しました。しかし、自分自身も受傷し、逮捕されました。

英国の下したケヴィンに対する判決は「絞首刑」でした。

「僕は反逆者だ。単なる殺人犯ではない。」と叫びますが、居丈高な英国は国際的な非難にも耳を傾けず、1920年11月1日、18歳のケヴィンを判決通り絞首刑にしました。いかにも英国らしい愚行でした。

ケヴィンの棺はずっと処刑されたマウントジョイ刑務所(Mountjoy Gaol)に埋められていましたが、2001年10月、他の9名とともに国民葬として再埋葬されました。

私は若い頃この青年を歌ったバラッドに出会い、それがアイルランドの歴史に興味を持つきっかけになりました。
よく知られているこの歌詞はテレンス・ウォード(Terrence Ward)によるもので、曲は「Rolling Home to Old Ireland」です。



この話についてはブログを始めたばかりの2007年にも書いていますので、読みづらい記事ですが、よろしかったら参考にしてください。

11月1日 それはケヴィン・バリの命日です。