2011/01/29

総選挙前倒し

2月1日解散 月内総選挙か?

アイルランドの公共放送 RTÉ は、カウエン首相(Taoiseach* Brian Cowen)が2月1日に国会(Dáil**)を解散し、同時に総選挙の日程を発表すると伝えました。
(ビデオは ここ です。)
 *英国首相はPrime Minister、北アイルランド議会首相はFirst Ministerですが、アイルランド共和国の首相はゲール語をそのまま使いTaoiseachと呼ばれます。
 **英国国会はParliament、北アイルランド議会はAssembly、アイルランド国会はDáilです。

当初総選挙は3月11日が予定されていましたが、前倒しされることは確実で、2月中に施行される見込みです。

シン・フェイン(Sinn Féin)アダムス党首(President Gerry Adams) この決定を歓迎 しています。

政権交代も想定されていますが、その場合、経済危機に対しての国際通貨基金(IMF)からの受け入れ決定をそのまま認めるのかどうかも含め、慎重な対応が求められるでしょう。

2011/01/27

アイルランド与党党首選出

与党党首にマーティン氏

アイルランド共和党(Fianna Fáil)党首の選挙が1月26日に行われ、ミホール・マーティン(Micheál Martin)氏が選出されました
マーティン氏はフィナ・ゲール(Fine Gael)および労働党(Labour Party)に対話を呼びかけています。
一方、その対話相手から外されたシン・フェイン(Sinn Féin)からは当然のことながら不満の声が上がっています。

マーティン氏は就任の挨拶を国民に対しての自党を代表しての謝罪から始めなければなりませんでした。

しかし、共和党がこのまま政権を担うとすれば、大きな変革は望めず、アイルランドの経済運営は一層困難に陥るのではないかと思われます。

2011/01/26

総選挙に向けて

アダムス党首共和国議会進出へ

英国の公共放送BBCは英国国会(Parliament)に西ベルファスト選挙区から選出されているシン・フェイン(Sinn Féin)のゲリー・アダムス(Gerry Adams)党首が同議会を退き、3月に予定されているアイルランド共和国議会(Dáil Éireann)総選挙にラウズ県(County Louth)から立候補すると伝えました。

アイルランドの公共放送RTÉは既に選挙の特集ページを設けました。

アイルランドではいよいよ総選挙体制に入りました。目が離せません。

追記:実際には国会ルール上、勝手に議員を辞めることができません。

2011/01/24

緑の党 政権離脱

総選挙早まるか?

アイルランドの公共放送RTÉによると、アイルランドで共和党とともに連立政権を担っていた緑の党(Green Party~GP)ジョン・ゴームリー党首(Leader John Gormley)は政権を離脱すると発表しました。一方、アイルランド議会(Dáil)では予算案に賛成するともしています。
政権離脱は同時にGP所属の2閣僚をその職から解くことになります。

混乱のアイルランド政界にまた混乱要素ができたわけですが、野党は早期総選挙を要求しています。

実際、前日3月11日と報じられた総選挙投票日が2月18日に前倒しされる可能性が浮上しました。

アイルランドにとっては、兎に角経済の建て直しが急務です。恐らく与党共和党(Fianna Fáil)は大幅に後退することと思われますが、後を担う政権は存在するのかどうかも含め、アイルランド情勢から目が離せません。

2011/01/23

カウエン党首退陣

経済危機に揺れるアイルランド

 アイルランド共和党(Fianna Fáil~FF)党首、ブライアン・カウエン(Brian Cowen)氏は1月22日、党首を退くと発表しました。ただし、アイルランド共和国の首相(Taoiseach)としては留まるとしています。
 また、これに先立ち1月20日、カウエン氏は3月11日に総選挙を行うことを発表しました。

 これに対し、労働党(Labour Party)は総選挙が早期に行われないのは遺憾であるとしました。
 また、シン・フェイン(Sinn Féin)のゲリー・アダムス党首(President Gerry Adams)は、このアナウンスはアイルランドに更なる不安定さをもたらすとし、即時解散総選挙を主張しています。
 
 カウエン党首および共和党の優柔不断な姿勢が今回の事態を招いたことは事実で、総選挙では共和党の大敗も予想されます。それはアイルランド情勢を更に不安定にすることを示唆しています。

ただ、日本としても決して他人事ではありません。他山の石とすべきではないでしょうか。

2011/01/16

今また秋春制を思う

雪の日に思う秋-春制

4年前のこのブログ(前身はMSNブログ)にJリーグの開催を秋-春にするという当時の日本サッカー協会(JFA)の考えについて書いたことがあります。

-----------こんな記事です(2007年2月26日)------------

Jリーグ開幕時期は?
世界の流れは秋・・・しかし 
 今朝の一般紙スポーツ欄に「J秋開幕、寒さが壁」という記事があり、その新聞社がJリーグ31クラブから得たアンケートの結果が載っていました。
 回答は20クラブから得られ、賛成5反対6判断できない・どちらでもない9とクラブ名入りで出ています。
 ヨーロッパが軒並み秋開幕であり、移籍や、その他のスケジュールを合わせるのに都合がよいというのが賛成の立場の論拠ですが、私自身は、現段階では時期尚早と思っています。
 理由は①単に「寒さ」というのではなく、雪対策に大規模な設備投資が必要である、②冬の交通確保が難しい、③日本の「学期」、「学年」とのずれが生じる等です。一方、秋開催の場合、夏の暑い時期に選手に無理を強いないというメリットもあり、もし条件が整えば「国際基準」である秋開催の方がよいのかもしれません。
 ヨーロッパの多くの国では、サッカーは生活にとけ込んだ文化になっていますが、日本でそのレベルになるにはまだまだ遠い道のりです。雪国のスタジアムの整備に地方自治体(税金)を含め多額の経費をかけることに、今すぐ国民的なコンセンサスが得られるとは思えません。
 ただ、北中米の一部とアジアの一部でしか一般的なスポーツになっていない超ローカルな野球と異なり、サッカーでは、本当の意味での(アメリカ化ではない)グローバルな基準に合わせようとする方向性は間違っていないと思います。
  将来的には秋開幕に持って行く可能性を残しながらも、今は現状維持の方が無難なような気がします。
 それにしても、この新聞社のアンケートに答えた20クラブの中にアルビレックス新潟が入っていないのは残念です。もしかすると、匿名希望で「反対」と回答した1クラブがアルビかもしれませんし、回答しなかった11クラブの1つかもしれません。
 新潟が北国の雄を自認し、アルビも新潟をホームタウンとするクラブであるなら、その発言はかなりの影響力を持つと思います。クラブには是非態度を表明していただきたいと思っています。(ここで書いても仕方ないので、その旨クラブには意見を送りました。)
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また、その後、アルビレックス新潟のサポーターを中心に「Jリーグ冬開催反対」の署名活動がおこり、その影響も確実にあり、当面の秋春制移行は棚上げされました。
しかし、また日本サッカー界の活動全体を見直す動きの中で秋-春制が再び頭をもたげそうな雰囲気もあります。
ヨーロッパへ移籍する選手が増え、制度をヨーロッパに合わせることによる利点もあります。ロシアリーグの開催時期も秋-春を目指しています。

奇しくも全国に大雪をもたらしている今日、また考えてみました。

昨日、今日と大学入試センター試験は毎年この季節に行われ、今年だけでなく毎回同じような光景が見られます。
こんな日がJリーグの試合日だったらどうするのでしょう。
受験生は「ねばならない」ので何としてでも出席し、時間が繰り下げられても試験を受けるでしょう。

サポータに出席義務のないゲームではこうはいかないでしょう。
入場者は激減し、無観客試合とは言わないまでもガラーンとしたスタジアムで試合だけが行われることも考えられます。また、日程延期もありえます。
それは、いくつかのスタジアムのように雪対策を施してある場合でもです。

夏についても同じようなことが言えます。
FIFAは2022年に行われるワールドカップカタール大会について、開催を冬にできないか検討するようカタールに対し要請しています。

スタジアムに暑さ対策がなされていても、スタジアム外での選手、観客のコンディションが悪化する危険があるからです。

何がいいたかというと、雪や暑さの対策はスタジアムにだけ施せばいいというものではなく、地域全体、もっと言えば国全体での対応が必要ということです。

それを考えれば、4年前と状況は全く変わっていません。
やはり、秋-春制は時期尚早と思います。

理由は他にもあるかもしれませんが、大学入試センター試験は時期の変更、あるいは中止が検討されています。

2011/01/13

ケルティック(セルティック)銃弾事件

威嚇には屈しない

下の記事の続報です。

英国BBC放送によれば、先日銃弾を送りつけられたケルティックのマコート(Paddy McCourt)マクギン(Niall McGinn)両選手は、今回の事件にもかかわらず、今後も国際試合に出場することを表明しました。

マコート選手への小包は1月11日、グラスゴーの郵便局で発見されています。

マコート選手のインタビューは ここ です。

2011/01/10

ケルティック(セルティック)に弾丸が

またもや脅迫か

英国BBC放送によると、サッカー スコットランドプレミアリーグで現在横浜FMの中村俊輔も所属していたことのあるケルティック(セルティック)(The Celtic Fooball Club)ニール・レノン(Neil Lennon)監督とニール・マクギン(Niall McGinn)*選手に小包が届けられ、中には銃弾(複数)が入っていたとのことです。
*Niallは通常ニールと発音しますが、米国等一部ではナイアルと発音されることもあります。

小包は1月5日、北アイルランドのアントリム(Antrim)から発送されていました。

レノン監督は元、マクギン選手は現、北アイルランドナショナルチームの選手です。特にレノン監督はアイルランド共和国と北アイルランドの統一チームを主張し、選手時代の2002年、キプロス戦を前にし、脅迫を受けて代表を辞退したことでも知られています。

今回の小包はクラブスタッフがチェックし、監督、選手の手には渡りませんでした。

現在、警察の調査中ですが、以前の事件では北アイルランド英国帰属派(多くはプロテスタント)の武力組織である帰属主義者義勇軍(Loyalist Volunteer Force~LVF)の関与が疑われていました。
LVFは英国帰属派の軍事組織であるアルスター義勇軍(Ulster Volunteer Force~UVF)から分離した過激派で、アイルランド、英国、米国等に「テロリスト集団」として認定されています。

今回の仕業が彼らのものであるかどうかはわかっていませんが、注意深く調査されていると思われます。

追記:ロイター日本語版でもこの後アップされました。

2011/01/09

トラップ経過順調

待ってるよトラップ

少し前の話ですが、アイルランドサッカー協会(FAI)は1月5日、ステイトメントを発表し、12月28日にミラノで頸動脈の手術(恐らく内膜剥離術)を受けたトラパットーニ アイルランドナショナルチーム監督の経過は極めて順調で、今週中にでも退院できる見込みとのことです。

この件については昨年末、メディアが脳梗塞の疑いを指摘していましたが、監督自身は脳梗塞を否定しています。そうはいっても、何等かの予兆はあったと思われますので、オシム前日本代表監督の轍を踏まないよう、十分静養し、職場復帰してほしいものです。

監督は今月24日にアイルランドに戻り、2月8日、アヴィヴァスタジアムにウェールズナショナルチームを迎えて行われる親善試合のメンバーを発表する予定です。

ユーロ2012予選は3月下旬に再開されますので、それに向けてしっかり体制を整えてほしいと思います。

2011/01/03

2011.1.1

2011年になりました

昨年はFIFAワールドカップの年で、当時アルビレックス新潟に所属していた矢野貴章も日本代表として予選リーグに出場しました。

日本代表の結果は岡田監督の公約(4位以内)を大きく下回り、ベスト16に留まりましたが、なぜか日本国内では高い評価を得ました。

アルビレックス新潟からはもうひとり酒井高徳がサポートメンバーとして日本代表に帯同し、貴重な経験を積み、ザッケローに監督率いる現在の日本代表チームにも招集されるようになりました。

トップチーム、ユースと並び、アルビレックス新潟レディースからも優秀な選手が次々と生まれ、アジア大会サッカー女子の戦いで日本が優勝する原動力となりました。

ヨーロッパではユーロ2012予選が始まり、現在までアイルランドスコットランドウェールズ北アイルランドも健闘しています。今年は後半戦に入ってきますが、是非とも本戦出場を果たしてほしいものです。

社会に目を向けると、アイルランドの経済危機はEUに暗い影を落としています。なんとか切り抜けてほしいと思っていますが、そういうわが国も政治・経済で混迷を深め、先行き不安定に陥っています。
私たちとしても、政治に期待しない、自分自身のマネジメントが必要なのかもしれません。

2008年から続けている「ふるさとの歌」シリーズは今年も継続しようと思っています。
特に中高生のみなさんに向けて、なかなか学校では学ばないような歴史とともにお届けする予定です。

アルビレックス新潟サッカーアイルランドスコットランドを中心に広範囲に渡り書いていこうと思っています。

今年も北国の灯をよろしくお願いします。