DUP/SF揺るがず
北アイルランド議会選挙結果
北アイルランド議会選挙の開票結果がようやくまとまり、英国との統一を望む急進派、民主統一党(Democratic Unionist Party=DUP)と英国による統治を絶ちアイルランド共和国へ戻ることを望む急進派、シン・フェイン(Sinn Féin=SF)が安定して議席数を伸ばし、前回を上回りました。また、DUPから分離した伝統的ユニオニストの声(Traditional Unionist Voice)も1議席を得ています。
一方、穏健派のアルスター統一党(Ulster Unionist Party=UUP)や社会民主労働党(Social Democratic and Labour Party=SLDP)は議席を減らし、今後も急進2党を軸に議会運営がなされると思われます。
※用語等については 前回の選挙の記事 を参照してください。
以下は今回の選挙結果で、←は前回、前々回からのトレンドを示します。
◆は英国との統合を望む政党、★は英国を離れアイルランドの統一を望む政党、◇、☆、◎は中間政党であることを示します。
◆民主統一党(DUP) 38←36←30
★シン・フェイン(SF) 29←28←24
◆アルスター統一党(UUP) 16←18←27
★社会民主労働党(SDLP) 14←16←18
◇アライアンス党(AP) 8←6←7
◆伝統的ユニオニストの声(TUV) 1←0
☆緑の党(Greens) 1←1
◎無所属(Independent) 1←1
UUP党首逆ギレ
今回の選挙で議席を増やしたシン・フェインは、開票経過を見守る中で、そして最終結果が出た時にアイルランドの国旗を振り、歓迎の意を表していました。これを見たUUPのエリオット(Tom Elliot)党首は「他国の国旗を振りかざすなど、ゴミだ。」とわめいていますが、北アイルランドは、歴史的に見て本来アイルランドの一地方ですから、本来の国はアイルランド共和国です。北だけが分離させられているのは不自然であり、今現在は英国に統治されていますが、将来的にはアイルランドに統一されるものというのが一般的な考えです。
まあ、衰退の一途を辿るUUPとしてはイライラもするでしょうが、大人げない怒りです。
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